「キャリア」ってなんだろう?

2024年1月23日

「キャリア」という言葉を良く耳にします。

あなたは、「キャリア」と聞いて、どんな印象を受けますか?
あるいは、あなたが「キャリア」と言う言葉を定義するとしたら、どんな風に答えますか?

先日、リクルートワークス研究所の記事に興味深いものがありました。

なぜ今「新しいキャリア論」が必要か ―私たちの反省と立脚点

 

同社の調査によれば、
――あなたが「キャリア」という言葉を聞いて、想像することを自由に答えてください。
と聞いてみたところ、
===
●自分のこととして回答された例
「仕事をする上で重要なもの」「若いうちから考えていったほうがいい」「自分の経験からくる能力」「自分が生活するための糧」「役職や昇給、経験といった仕事により得られることがら」「将来的な自分の働き方」「学歴など自分で作っていくものだと思います」「あればよいがどうしたらついてくるのかわからないもの」

●自分以外の人のこととして回答された例
「経験値とか仕事ができる人のイメージ」「官僚、経営陣」「正社員のなかで昇給することを望んでいる人」「国家公務員上級職」「頭の良い人。でも仕事はできない」「バリバリ現役お堅い社員」「すごい人だと思う」「自分とは関係ないと思ってる」
===
このように幅広い回答があったそうです。
この記事から、人によって、捉え方、印象が違うことが改めて分かりました。



■「キャリア」の定義は?

まず、キャリアの語源(careerから調べてみると、

   古代フランス語(古代プロバンス語)”carriera” 道
   中世ラテン語  ”carraria”  乗り物

とかなり古いことが分かりました。

「キャリア形成の現状と支援政策の展開」(抄)
(キャリア形成を支援する労働市場政策研究会報告)に分かりやすい説明がありました。

 「キャリア」(career)は中世ラテン語の「車道」を起源とし、英語で、競馬場や競技場におけるコースやそのトラック(行路、足跡)を意味するものであった。そこから、人がたどる行路やその足跡、経歴、遍歴なども意味するようになり、このほか、特別な訓練を要する職業や生涯の仕事、職業上の出世や成功を表すようになった。
 このように、経歴、遍歴、生涯と結びつけて「キャリア」という言葉が使われることが多くなっており、人の一生における経歴一般は頭にライフをつけて「人生キャリア」(life career)と呼び、そのうち職業を切り口として捉えた場合の人の一生・経歴・履歴の特定部分を「職業キャリア」(professional /occupational/vocational career)と呼んで区別することがある。
 なお、遺伝子の保有者、伝染病の保菌者などを指す「キャリア」(carrier)は、運ぶ(carry)からの派生語であり、違う語源の単語である。


「人生キャリア」と「職業キャリア」とあるように、省庁によって、定義も異なります。

厚生労働省:過去から将来の長期にわたる職務経験やこれに伴う計画的な能力開発の連鎖 

文科省(管轄中央教育審議会):生涯の中で様々な「役割」を果たす過程で、自らの役割の価値や自分と役割との関係を見出して行く連なりや積み重ね 


「キャリア」という概念は幅広いことを知り、自分にとっての「キャリア」を意味づけしてみると、自己理解が深まったり、価値観を知る機会になるかも知れません。

■「職業キャリア」と「人生キャリア」を個人選択でバランスする時代へ

転職のご支援をはじめてから10年以上経ちますが、転職理由に変化を感じています。

・年収を上げたい
・人間関係
・キャリアアップしたい

という理由が多かったのですが、コロナ以降は、

・会社と目指す方向性が合わない
・業界の将来性に不安がある
・働き方を変えたい(在宅がよい、出社がある会社がよい、ハイブリッドなど)

と変わってきています。

これまで仕事一辺倒で、より高い年収や地位を目指していた「職業キャリア」的志向だった方が、コロナを機に、自分のこと、家族のことを考える時間が増え、価値観が変化したのではないかと推察しています。
つまり、「職業キャリア」と「人生キャリア」は共に大切で、自分自身や家族の状況や年齢、立場、価値観(大切にしたいことなど)に合わせてバランスしていく時代になってきたのだと感じます。

これまで横一列で似たようなキャリア進んできましたが、人によって求めるキャリアが違うことに気づき、個人選択する人が増えています。

都内から地方へ移る
テレワークで勤務地自由
フルフレックス勤務
副業・ボランティア活動をする
複業・起業する
SNSで仕事をする       
コミュニティ・村づくりをする      など

弊社の転職相談では、出来るだけ視野を拡げていただき、さまざまな可能性を伝えるようにしています。時代は変わっています。
これまでの「固定観念」「既成概念」を外して、自由にキャリアを創造しましょう。


■最後に

個人的に最近感じているのは、「しあわせ✕キャリア」の要素は
内容(興味あることや強みを活かせる)✕働き方(働く環境など)✕価値観(会社の方向性への賛同や働く仲間たち)という方程式です。

長くなったので、この式に関しては、改めて、別の機会にご紹介しますね。
今回の内容が、あなたの「しあわせ✕キャリア」のお役に立てたら、嬉しいです。

あなたのしあわせとチャレンジをいつも応援しています。


ウェルビーイングの講座はこちらでもお伝えしています↓
https://ameblo.jp/keyrolecareer/entry-12712467463.html

強みの講座はこちらでもお伝えしています↓
https://ameblo.jp/keyrolecareer/entry-12711616263.html