よくあるお悩み事例 ケース3「将来が不安なので、起業したいのですが・・・」

2023年7月1日

こんにちは、兼吉ともこ、こと、かねともです。

転職支援やキャリアカウンセリングの中で、よくあるお悩み事例について、お伝えしていきます。
もし参考になれば、嬉しいです。

ケース3「将来が不安なので、起業したいのですが・・・」

先行きが不透明で将来の予測が困難なVUCA時代と言われていますが、何かしなければ・・・と不安を感じている方が多いと感じます。
日経ビジネス 慶応ビジネス・スクール EXECUTIVE「創業20年後の生存率0.3%」を乗り越えるには、という記事に衝撃的な数字がありました。

ベンチャー企業の生存率を示すデータ。創業から5年後は15.0%、10年後は6.3%。20年後は0.3%。

メディカル・データ・ビジョン創業者の岩崎社長は、「ベンチャー企業の20年後の生存率は0.3%」というデータを示した上で起業を成功させる心がけを説く。まず第一に「…
business.nikkei.com

一方で、転職相談の中で、「起業したい」「独立して(フリーランスで)稼ぎたい」という相談が多くなっています。
世の中のマーケティング的に、会社員よりも起業・独立の方がよい、というイメージがあるのかも知れません。
向き・不向きというよりは、性格によって、準備や始め方が違うと思うので、以下の通り、お伝えしますね。

■ なぜ起業・独立したいのかを考えてみる

「起業・独立したい」という方に理由を聞いてみると、「将来が不安だから」という方が多いです。

断言しますが、現段階では(現在の社会システムでは)会社員の方が安定しています。
私自身も2014年に起業しましたが、会社員時代に当たり前だと思っていたこと、社保、交通費、福利厚生・・などの有難みを痛感しました。

起業・独立したら、すべて責任を持ち、自分で決定することになります。(個人的には、自分ですべて決められる点が好きなのですが)
人に頼むとしても有償になるので、自分自身で行うこと、人に依頼することを精査していくことも大切です。
自分ひとりで抱え込むと、もし体調不良になった時にすべて止まってしまうので、クライアントにご迷惑をお掛けすることになります。
むしろ、不確定要素が増えるので、不安解消のために、起業・独立したい、というのは、正直、賛成しません

もし、起業・独立したい場合は、まず、安定した仕事をしながら、お試しで何かを始めてみることをお勧めしています。
副業でやってみたり、副業禁止の場合はボランティアでやってみる。
継続して仕事を依頼してくれる人はいるか、しっかりと稼げそうか、性格的にも自分に起業・独立スタイルは合っていそうか、など、実際に動いてみるからこそ、気づくことがあると思います。

特に女性はボランティア的にお金を頂かなかったり、低価格で仕事を受けるケースが多いです。
「NO」をしっかり言えること、自分で全てを抱え込まずに人に頼むこと、対価を請求できることも大切な要素になります。

不安に駆られやすいタイプの方は、会社員をしながら多少多めに蓄えて、余裕のある状態で、起業・独立をスタートすることをお勧めします。

■起業・独立して続いている人の特徴は?

起業して長く続いている人、上手くいっている人に共通するのは、「伝えたいこと、やりたいことが明確にある」ということです。
時間の経過と共に価値観が変わり、サービスが変化していったとしても、根底の想いは同じ、という方が多いです。

起業したいから、やりたいことを探す のではなく、やりたいこと、得意なことをしていたら気づいたら起業していた(独立していた)
という流れが殆どです。「やってみよう・なんとかなる」因子が高い人が多いかも知れません。
起業塾に行って起業した人は正直、あまり聞かないです・・・

起業や独立は、何か特別なことや、すごいスキルが必要な訳ではありません。
事務代行や資料作成代行、フリーランス人事などで独立している知人も多いです。

よく、HPを作らなきゃ、オフィスを借りなきゃ、と最初から全てを完璧にしてから始めようとする方がいらっしゃいますが、フリーランスから始めるのであれば、ランディングページ1枚からスタートできます。
小さくはじめて、必要なものを整えていく方が無駄がなく、効率的です!

とはいえ、人生100年時代と言われる中で、起業や独立という道は、収入面でも、つながりの面でも有効だと考えています。
起業や独立があなたにとって、しあわせなキャリアに繋がるのかを考えて、自分に合う形で、お試しから始めてみることをお勧めします。

あなたのしあわせとチャレンジを応援しています。