転職後モチベーションが下がるのは、快楽順応の影響?

桜の便りが聞こえる様になりました。
みなさん、いかがお過ごしですか?

 

弊社では定期的に、ご入社いただいた方へランチや電話、
メールでフォローさせて頂いています。
6ヵ月位になると少し慣れて、前職と比較したり、
モチベーションが下がる傾向があります。

 

今までこの傾向を感じていましたが、
先日ウェルビーイング心理教育アカデミー(※)
で学んだ「快楽順応」なのでは、と思いました。
講座では、人間は生存するために、本能的にこの適応力を
つけてきたことを学びました。

 

 

ソニア・リュボミアスキー著 「幸せがずっと続く12の行動習慣」
によれば、心理学者が呼ぶ「快楽順応」とは、

「人間は知覚の変化や生理学的な変化に驚くほど
すばやく慣れてしまいます。
たとえば、厳しい寒さの戸外から室内に入ったとき、
パチパチ音をたてて燃える暖炉の火のぬくもりは
最初のうち天国のように思えるでしょう。
でもたちまちそれに慣れてしまい、暑すぎるとさえ
感じるようになるかもしれません。
このような経験は、「生理的適応」や「感覚順応」
と呼ばれています」
  とあります。

 

入社して暫くの間は、「採用してくれて、有難い」「貢献しよう」
と思っていた気持ちが、暖炉の例と同じように、時間の経過とともに、
環境に慣れて、ネガティブな感情が芽生えるのかも知れません。

 

転職と同様に、転勤や、結婚など、快楽がともなった変化が現れると、
前よりも幸せになれるかも知れませんが、その効果は短いそうです。
例えば、結婚に関する研究では、結婚後、夫婦が前よりも
幸福に感じる期間は約2年で、そのあとは通常の幸福度、つまり
各自の設定値に戻っていくだけ、だそうです。
であれば、折角転職し、満足しても、数年で通常の幸福度に戻り
当たり前と感じてしまうのでしょう。

 

同著によれば、「快楽順応」が起こる理由として、
2つの大きな原因を挙げています。
「1つは、より強くなっていく願望です。(中略)
   もう1つは、まわりの人との比較です。(中略)
   このように、ポジティブな出来事や気分を高揚させることが起こると、
   一般的な幸福感と引き換えに、快楽順応のせいでそのあとの
幸福感や充足感が
弱まってしまうのです。」

 

 

幸福を継続させるためには、私たちが、人間は「快楽順応」
するものだと理解し、「慣れ」を当然だと思わずに、
日頃から初心や感謝を忘れずに、意識することが必要ですね。
転職後、「快楽順応」でモチベーションが下がらないように、
引き続きサポートさせて頂きますね。

 

 

ウェルビーイング心理教育アカデミー
※https://wellbeing-education.org/

 


「あなたならではの「ROLE(役割)」をみつけることが

輝く人生のトビラを開く「KEY(カギ)」になる」